AIキャラクター「ミナモン」が変えた、街との関わり方
AIキャラクター「ミナモン」の存在
今野:街を体現するキャラクターというコンセプトから出発しました。品川港南の運河・自然・ビルといったさまざまなモチーフをもとに、REDの井関さんをはじめ複数のクリエイターと一緒にキャラクターを作り上げています。ミナモンはイベントの案内だけでなく、来場者との会話を通じて街の魅力を自然に伝え、次のスポットへと誘導する──街と人をつなぐインターフェースのような存在です。
今回はNu-Ma Engine (ヌーマエンジン)という対話型AIキャラクターエンジンを活用しています。3Dモデルのキャラクターが表情豊かに動き、来場者の質問や感想を受け取りながらリアルタイムで会話できます。大人も子どもも気軽に話しかけられる存在であることで、品川港南の知らなかった魅力を自然に届けていけると思っています。
山内:AIキャラクターのミナモンは、アプリ内の案内人としての役割ももちろん果たしていますが、皆さんによりたくさんミナモンの魅力を知ってもらうために、コンテンツ内で可愛く踊ったり、楽しく喋りだしたりするなど、キャラクター性の向上に注力しています。品川港南という街はビジネス街というイメージがすごく強いと思いますが、私たちのアプリケーションを通じて、イルミネーションにデジタルの世界が融合する、そんなデジタルとリアルが交差するような体験を、ミナモンがいることで来街者さんと一緒に見つけていけるようにしたいと考えました。
子供たちが描く絵がXRコンテンツに
小室:今回、5月に品川シーズンテラスで開催されたエリアマネジメントイベントにおいて、地域の子どもたちにミナモンの絵を描いてもらい、XRで楽しむイベントを実施しました。250点を超える作品が集まり、その中から選出した50点を、12月のイベントで品川の街中に掲出しました。XRならではの表現として、子どもたちが描いたミナモンは、絵の展示にとどまらず、夜の街の風景と重なりながら動くことで、子どもたちの表現そのものが街の一部になる体験として展開されました。
この取り組みは、「街にいる誰もがクリエイターになれる」体験を通じて、新しいコンテンツのあり方や街との関わり方を生み出すことを狙いとしています。ミナモンは、そうした新しい街の楽しみ方を自然につくり出す存在となっています。
子供たちが描いたキャラクターを街中で
XRギャラリーとして展示
来街者にどんな体験がうまれたのか
来場者の反応と、今回の実績
小室:今回のイベントでは、昨年に引き続き、満足度80%以上、再来意向90%以上と、参加者の体験価値への評価は非常に高いものでした。体験時間・エリア滞在時間ともに、前年から伸びており、他方で撮影などのインタラクションも増えました。お客様からは、「まるで周りにキャラクターが存在しているみたいだった」「現実にあるようにリアルで綺麗だった」「感動した」といった声もいただき、一か所に長く留まる没入感のある体験が提供できたと感じています。
また、体験のなかで多くの方が「音響XR」や「音」の体験に言及されています。視覚と聴覚を同時に刺激することで、XRの没入感が格段に変わる──制作側としても2025年の音へのこだわりが体験の質を引き上げた手応えがありました。
今野:ミナモンと対話した方は、そうでない方と比べて滞在時間が2倍以上という結果が出ています。
「どこに行けばいい?」「次のスポットは?」といった質問も多く、エリア内を巡る導線としても機能しています。「感動した」「かわいい」というポジティブな声も多く、キャラクターへの愛着が生まれているのも嬉しい発見でした。
未来の街体験につながる挑戦
今後の展望と、このプロジェクト全体への想い
井関:街なかでXRの演出を手掛けるのは今回が初めての試みでした。次は、街そのものが劇場になる体験をめざしてみたいと思っています。例えば、着ぐるみのミナモンや地元のダンスチームとXRが同じ舞台で融合するような、リアルとデジタルの両方をリッチにした「ショー」として完成させるというのも面白いかもしれません。
今野:今回品川港南で実現したことが、地方都市の商業施設や街づくりへと広がる一歩になればと思っています。アプリの中だけでなく、街のあらゆる場所でミナモンが人と街をつなぐ存在になっていけたら嬉しいです。
山内:品川港南という街全体がXR上のプラットフォームになる未来を描いています。アプリの操作が現実の光や音に反映されるような、デジタルと街の境界がさらに薄れていく取り組みに挑戦し続けたいと思っています。
荒川:品川のイルミネーションといえばここ、と思ってもらえるような場所になっていけたらいいなと思っています。照明とセンサーのシステムが思い描いた通りに連動し、XRとつながった世界観を実空間で形にできたことが、強く印象に残っています。専門の異なるメンバーが領域を超えて挑戦し、センサーやオブジェまで含めて実装できたことも、今回の大きな成果だったと感じています。
加古:今回はオープンイヤー型のヘッドホンを通じて、現実空間の音と耳元のデジタルの音を融合させる体験を提供しています。今後は、こうした音の体験をさらに発展させ、デバイスを身につけなくても空間そのもので体験者それぞれに立体感や没入感を感じられるような、新しい音響体験の可能性も広げていきたいと考えています。
小室:街や技術の多様な要素が一つの街での体験として融合するよう、全体のストーリー策定からスポットごとの体験設計、各パートナーとの合意形成まで、多くの調整を重ねてきました。そのすべてが積み重なって、「この場所でしか味わえない」体験が生まれます。「ここでしか体験できない」という質が、街への愛着や楽しみにつながり、来街者の増加や回遊へとつながっていく──そのような構想を描きながら取り組んでいます。
■イベント概要
SHINAGAWA KŌNAN XR Touch the City
― 光とリズムのファンタジア ―
- 開催期間
- 2025年12月1日〜25日
- 開催エリア
- 品川港南エリア(5スポット)
- 主催
- NTTアーバンソリューションズ株式会社
- 共催
- 株式会社NTT ExCパートナー、NTTソノリティ株式会社
- 協力
- RED inc.、株式会社プリズム、株式会社THRUSTER ほか
- 後援
- 港区
■過去の取り組みの様⼦をNTT アーバンソリューションズ公式YouTube で公開しています。
▶2025年度 3⽉実施映像
▶2024年 12⽉実施映像
▶2023年 12⽉実施映像
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