街づくりを
支えるテクノロジー
街づくりを
支える
テクノロジー
これからの暮らしを支える 街づくりOSに迫る!
わたしたちNTTアーバンソリューションズは、街づくりにデジタルを活用することでさまざまな社会課題を解決する「街づくりxデジタル」を追求してきました。この取り組みに、NTTグループの最新の技術を取り込み、さらに進化した街づくりを進めていきます。
「ひと」中心の 街づくりに必要なもの
NTTアーバンソリューションズが掲げてきた「街づくり×デジタル」の核心は、徹底した「ひと中心」の思想にあります。20世紀の都市開発が、経済合理性を最優先し、コンクリートと鉄骨で構成されたインフラという「ハコ」を効率的に供給することに主眼を置いていたとすれば、わたしたちがめざすのは、その発想を根底から転換するものです。
わたしたちは、建物の完成をゴールとするのではなく、価値が連鎖し成長し続ける街づくりに取り組んできました。そのためには一人ひとりの人の体験価値を起点としながら、サービス、プラットフォーム、インフラを一元的に整備し、地域の皆さまとも協調していく街づくりが必要不可欠です。
こうした街づくりを実現するうえで重要な役割を果たすのが、交通やエネルギー、気象、人々の活動など都市に存在する膨大なデータを集約し、連携させるための「都市OS」です。
「街づくり×デジタル」を 支える街づくりOS
そのうえで、わたしたちは単なるデータ基盤としての都市OSではなく、NTTグループが培ってきたテクノロジーを活用することでひと中心の街づくりを進めるための「街づくりOS」の整備を進めています。
これは、都市のあらゆる事象をリアルタイムに把握し、未来を予測し、最適な働きかけを行う、いわば都市の中枢神経系とも呼べるシステムです。この神経系は、都市空間に張り巡らされた無数の"神経細胞"、すなわち多種多様なセンサー群から、天候や交通情報など多様な情報を絶えず収集します。多種多様な情報が、超低遅延・大容量・超低消費電力を特徴とする次世代の光ネットワーク基盤「IOWN®(Innovative Optical and Wireless Network)」を介して、街づくりOSへと瞬時に送られることになります。
集約されたデータは、リアルタイムに変化する「デジタルツイン」を形成します。これにより都市計画やイベント運営における意思決定は、過去の経験則に頼るものから、データに基づいた科学的なものへと進化します。しかし、わたしたちの街づくりOSの真価は、単なる現状把握やシミュレーションに留まりません。その本質は、予測に基づいて都市に最適な「働きかけ・運用」を自律的に行える世界を、将来的にめざしていくことにあります。
例えば将来の姿として、帰宅ラッシュによる駅の混雑を数時間前に予測し、駅周辺のサイネージで商業施設への分散を促す情報を提示するといった活用が考えられます。あるいは、ゲリラ豪雨の兆候をAIが捉え、浸水リスクのあるエリアの住民に注意喚起を行うと同時に、傘のシェアリングサービスを適切な場所へ誘導する──そんな世界も視野に入っています。
このように、都市全体の状態を把握しながら、状況に応じた最適なアクションを連続的に行うことで、街は人々の活動をきめ細かに支えていきます。
この状態把握と、それに基づく働きかけ・運用の高速なサイクルこそが、わたしたちの街づくりOSが提供する価値の根幹です。都市はひとつの生命体のように、環境の変化に適応しながら持続的に成長していく──そのための基盤を、街づくりOSは担っています。
専門AIの連鎖が生む 新たな体験
わたしたちの街づくりOSの高度な判断を司る頭脳が、複数の専門的なAI(専門AI)の連携を実現する「AIコンステレーション®」です。これは、あらゆる問いに答えようとする万能な単一のAIに頼るのではなく、それぞれ異なる専門性をもつ複数のAIが、まるで星座(コンステレーション)のように連携し、互いに議論・訂正を繰り返しながら、多角的な視点から最適な解を導き出すAI技術です。従来のAIが特定分野の専門家だとすれば、AIコンステレーション®は多様な専門家が集い、それぞれの知見をぶつけ合うことで、より高次の結論を導き出す集合体です。
複数のAIの集合知を活用することで、単一AIでは到達し得ない、より深く、精度の高い未来予測と、人間らしい細やかな配慮に満ちた働きかけが実現します。これは街をよりダイナミックに成長させつづけるための大きな一歩と言えるでしょう。
専門AIの役割は、実に多様です。例えば、商業施設ひとつとってみても、マーケティングの知見を有するAIや物流ネットワークを司るAI、人々の感情や行動を分析するAIなど、さまざまな専門AIが協調しながら快適な体験を生み出すとともに、より効率的な施設運営を実現します。また、こうした専門AIはひとつの商業施設やオフィスにとどまるものでもありません。複数の施設から得られたデータを通じて個々の専門AIは日々発展し、さまざまな知見が蓄積されていきます。
そして、こうした専門AIは平常時のエリアマネジメントだけでなく、非常時にも機能するものでもあります。交通や物流を専門とするAIや環境データを分析するAIは災害時に人々の安心・安全を確保するために連携していきます。街のあらゆる施設やシーンにおいて専門AI同士が連携することによって、一人ひとりに寄り添いながらより快適な体験が生まれていくのです。
東京・日比谷から見える 「光の街」の未来
東京・日比谷でめざす「光の街」づくりでは、どのような体験が生まれるのでしょうか。現在進行しているプロジェクトでは、3つの価値提供の実現を支えようとしています。
まず一つめは、新しいビジネス・イノベーション。IOWN®が実装されることで、オフィスビルは世界中のパートナー企業とリアルタイムでのコラボレーションを可能にし、イノベーティブでクリエイティブな企業活動を支える場となります。NTT版LLM「tsuzumi」やAIコンステレーション®をはじめとするAI技術の活用により、企業・オフィスワーカーの業務効率化・生産性向上、国境を越えた共創を実現していきます。「光の街」のオフィスは、世界中とつながりながら新しいアイデアを実現できるクリエイティブな場となるのです。
二つめは、新たなライフスタイル・エンターテインメント。IOWN®で世界中の街と街、エリア同士など空間をリアルタイムでつなぐことにより、いままでにないライフスタイル・エンターテイメントが実現します。世界中とリアルタイムにつながるとともに、リアルとバーチャルが融合した体験を生み出すことで、「光の街」のエンターテインメントは街へ自然と溶け込むようなものになるでしょう。
三つめが、超・低消費電力化によるサステナビリティ。異常気象をはじめとする環境問題が深刻化するなか、街づくりのサステナビリティは無視できない観点です。たとえAIなどによって高度なサービスが実現したとしても、消費電力が大きければ持続できない街になってしまうでしょう。だからこそわたしたちは「光の街」の名が示すとおり、IOWN®や光量子コンピュータのような光技術を活用することで、低消費電力化を実現します。さらにはIOWN®を基盤としたAIなどの活用による未来予測で建物設備を最適制御し、運用を効率化していくことで、未来にやさしい街をつくっていくのです。
共鳴し、進化し続ける 「街づくり×デジタル」 に向けて
わたしたちの街づくりOSの真価は、ひとつのビル、ひとつの街にとどまるものではありません。例えば、わたしたちが日比谷で実装する街づくりOSは、ほかのエリアで進んでいる街づくりと標準化されたAPIを介して連携することも可能です。これまで都市ごとに分断されていた人流や交通、エネルギーのデータが繋がり、東京という巨大な都市圏全体を俯瞰した、より高度な最適化が可能になるでしょう。ある街のイベント情報を、別の街にいる人の興味関心に合わせて届け、混雑を避けたスムーズな移動手段をレコメンドするといった、都市間が協調する新たな広域サービスも生まれるはずです。
さらに重要なのは、この街づくりOS上で得られた知見や成功モデルの共有です。各地で実証されたデータがほかの都市に移植され、その都市の気候や人々の活動パターンに合わせてカスタマイズされる。これにより、各都市がゼロから膨大なコストと時間をかけて開発する負担なく、社会全体の課題解決が劇的に加速します。これは、いわば街づくりのノウハウが解放され、都市同士が互いに学び合い、競争ではなく共創の関係性のもとで、共に進化していく未来です。
わたしたちは、このビジョンを「スマートシティISO(ISO 37106)」といった国際的な標準化の動きとも連携させ、開発時に描いたコンセプトが竣工後も失われることなく、データに基づいたPDCAサイクルを通じて着実に価値を向上させていくための運営フレームワークを構築しています。
デジタルが真にひとに寄り添い、都市がひとと共に成長し続ける、新しい時代の幕開け──わたしたちの街づくりOSは、単なる技術基盤ではなく、その実現に向けた思想であり、方法論であり、そして未来への約束でもあるのです。
- 「AIコンステレーション®」はNTT株式会社の登録商標です。
- 「IOWN®」は、NTT株式会社の商標又は登録商標です。