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街づくり×デジタルのさまざまなプロジェクトにおいて、実証実験がはじまっています。今回ご紹介するのは、これまで紹介してきた街づくりDTC®を活用した実証実験を連鎖させるという取り組みです。空調制御最適化、パーソナライズサービス(おもてなし)、ロボットによるフードデリバリー、来店数予測とフードロス削減といった4つの実証実験をかけ合わせようというものです。名古屋・東桜のアーバンネット名古屋ネクスタビルで進んでいるこの取り組みによって、どのような新しい価値が創出されるのでしょうか。

  • 本ページに掲載されたサービス名や登場する人物の所属会社名及び役職、紹介した施設や画面などは2023年12月時点のものとなります。
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街づくりDTC®の
実証実験を連鎖し全体最適化

高田:街づくりDTC®によってそれぞれ行われてきた実証実験を連鎖させ、個人にとっても嬉しいことかどうか、全体としても最適化が図られているか、新しい価値を創出しているか。これらを確かめるというのが狙いです。

例えば、フードロス削減に向けた取り組みの中で、来店者が少なくフードロスが実際に起こってしまうという時、そのお店が好きなお客様に優先的に"今なら空いていますよ"というレコメンドを出すことによって、お店もお客様も両方嬉しいという状況を生み出す。あるいはロボットデリバリーとの連鎖では、予測に反してフードロスが発生しそうな時、普段からよくデリバリーをご利用されるお客様に"今ならクーポン付きで安くご提供できます"と情報提供することで、比較的ロボット稼働が空いている時間帯に飲食物をレコメンドして届けること等により、フードロスの削減と個人にとっても嬉しいということを実現する。

今回の連鎖の実証実験では、単独のソリューションとしても価値があるのはもちろんのことですが、それら単独のソリューションを複数連鎖させます。そうすることによって、単独のソリューションで利便性や効率性などの恩恵を享受できるそれぞれの人たち、加えて、そのエリア全体が同時に嬉しく、かつ全体最適を実現することができるのかどうかを確かめたいというのが目的になります。
街づくりDTC®は、NTT研究所やNTTグループ各社と連携しながら進めていますが、その第一弾の集大成がアーバンネット名古屋ネクスタビルでの連鎖実現をめざした実証実験だと考えております。

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個別最適と全体最適へ柔軟に取り組む

高田:全体最適化として、これがいいと定義した内容が果たして本当に最適だったのか。その検証がこれから必要なことだと考えております。例えば前述したフードロス削減で言いますと、お店もいろいろなお店があります。それぞれのお店にとって何が最適だったのかというところは実に難しいテーマだと思います。あるお店でフードロスが発生しそうだという時、また別のお店でも発生しそうになりコンフリクト(衝突)が起きないようにしなければなりません。メニューの中のどれくらいの数なのか、どのくらいの率で余りそうなのか、何を優先してレコメンドするかというところの課題もあります。店舗様に対してきちんとロジックやしきい値を説明することでこうしたコンフリクトを解消していかなければなりません。

わたしたちが全体最適というのはこうだと定義するのは、あくまで街づくりの事業者としての立場からであって、みなさまが本当に望んでいるところとそれが合致しているかどうかは検証してみる必要があります。何を重要視する街区なのかというコンセプトやビジョンがまずあって、それに基づいて最適解というのは変わってくるだろうと思います。全体最適やしきい値なども、実際にやってみてみなさまがどう受け取っておられるのかによって変えていかなければなりません。個別最適と全体最適のコンフリクトは間違いなく発生すると思いますが、どう受け取ってもらっているのかのフィードバックをきちんと得て、時代の流れや変化によっても変えていくべきだろうと思います。

例えば空調制御に関しても、カーボンニュートラルや省エネなどのニーズから個別最適と全体最適の両方を満たす運転シナリオが必要です。PMV(Predicted Mean Vote平均予想温冷感申告)といった、人がどれくらい快適かを表す指標も活用して、個人も快適、全体としても省エネを両立していきます。夏の実証ではPMVも満たしつつ、平均空調エネルギーを3割削減するなどの成果も出ています。また、個人が座っている座席だけピンポイントで暑くしたり涼しくしたりできるのか、しかもそれが省エネを実現しながら達成できるかといった実証も現在着手しているところです。

みなさまのフィードバックを得る手段としてデジタルを活用することも今後重要になってくるでしょう。

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4つを連鎖したサービスを
今後の街づくりでも商用化

高田:各サービスの商用化に関しては、すでにニュースリリースされている通りオフィスビルのCO2排出量の2割削減を実現するGXソリューションなど、すでに大きな反響をいただいております。こうした実証実験から得られたサービスの商用化の取り組みは順次準備中であり、今後も続々と展開していければと考えております。フードロス削減に関するWITH HARAJUKUの店舗様と協力した取り組みでは、9割以上の精度で来店者予測を実現しており、有難いことに"ベテラン店長並みの予測"とのフィードバックもいただいております。今後わたしたちが取り組む仙台や札幌、御堂筋などの街づくりの中でも導入できるところを検討しております。

予測のアルゴリズムとその実装や反映の量と質は、わたしたちNTTグループの強みです。各サービスの社会実装と個人としてのWell-beingを実現するという課題に、今後ともスピード感をもって取り組んでいかなければならないと思っております。

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※「街づくりDTC®」はNTT株式会社の商標登録です。持株研究所のIOWNの技術テーマの要素のひとつで、デジタルツインの発展形であるデジタルツインコンピューティングの技術を街づくりに応用して新たな価値を生み出すことをめざす、NTTグループの取り組みの総称です。詳しくはこちら。